音叉|マーケティング戦略の設計と実装

木原優樹

Webマーケティング歴17年/株式会社バトラー 取締役 兼 マーケティング本部長

事業会社で組織をつくって成果を出した経験、自分の会社を経営している経験、そして個人として20社以上を支援してきた経験。この3つを土台に、マーケティングと営業づくりを支援しています。

契約した日から、私がいらなくなる日——現場だけで回り続ける状態を設計します。

1984年1月24日、大阪に生まれ、香川で育つ。趣味はギターと空手。小3からずっと、B'z。

木原優樹のポートレート

最終回から、逆算する。

実績サマリー

数字で見る実績

10倍
新規売上(ROI 5倍)
BtoBマーケティング組織をゼロから立ち上げ
10倍
買収価格比での売却
高速バス予約ECサイト。売上4倍への成長を経て
130%
対前年売上
SaaS企業の営業組織強化。執行役員1名を輩出
5,642名
3店舗合計の会員体制
24時間ジム。新店2店舗をゼロから立ち上げ
No.1
日本シェア
自社Instagramチャットボット。ローンチ1年で3,000アカウント導入
4,000店舗
以上に関与
店舗ビジネス支援。買収した焼肉店を半年で黒字化
100社
以上を支援
SEOコンサルタントとして累計
支援スタイル

3つの共通項

企画書で終わらせない

多くのコンサルティングが「情報が整理されただけ」「企画で止まる」状態に陥りがちな中で、数字が変わるところまでを設計します。組織能力・既存アセット・現場の制約を先に見て、「やれること」ではなく「やり切れて成果が出る構造」をつくります。

仕組みにして渡す

営業KPI管理ツール(Google Apps Script 約3,900行のWebアプリ)、月次レポートの自動生成(Python)、生成AIの業務活用基盤まで、外注やツール選定に頼らず自分の手で実装します。戦略が「現場が毎週使う道具」になるまでが設計だと考えています。

卒業がゴール

私が抜けたあとも回る状態をゴールに、育成と内製化をセットで設計します。支援先ではマネージャーの事業管掌役員への昇格、マネージャー層からの執行役員輩出、社内担当者による生成AI内製体制の立ち上げなどにつながっています。

考え方

支援の中で最も大切にしているのは、正しい戦略。

なぜなら、目標の達成を分けるのは、戦術の巧拙より前に、戦略——「誰に・何を」の選択だからです。どんなに優れた戦術も、戦略が間違っていれば目標はほとんど達成できません。戦略が、目標達成のほとんどを決める。だから、戦略=コンセプトの設計に最も時間を使います。

目標(事業の数字)>戦略(誰に・何を=コンセプト)>戦術(施策と実行)

上位が下位を規定し、下位は上位に奉仕する。どれほど優れた戦術も、戦略が間違っていれば目標には届きません。そして、どれほど美しい戦略も、目標に届く大きさでなければ選びません。

戦略の設計図——ブランドは「言葉」ではなく、構造でできている

戦略とは「誰に・何を」の選択です。その選択は、顧客の頭の中では連想という形で決着します——人は論理ではなく、無意識で選ぶからです。だから設計は、「何を」より先に、宛先——「誰に」を定めることから始めます。

前提|誰に

ターゲット

心の底で、何を求める人か

年齢や属性では切りません。属性は、届け方を変える変数にすぎないからです。求めるものの本質で、宛先をひとつに定めます。

前提|誰に

インサイト

まだ言葉になっていない本音

アンケートに書かれる不満の、もう一段下。「言われてみたら、そうかも」という一言を掘り当てます。刺さるかどうかは、コピーを書く前のここで決まっています。

このターゲットとインサイトの選定で、市場の大きさ——目標を達成できるかどうかが、ほぼ決まります。その本音を抱えた人の数が、そのまま連想の座席の大きさになるからです。宛先は、響くかどうかだけでなく、目標の数字から逆算して審査します。誰の頭の中に、どんな連想で座るか。それを設計図に落としたものが、この3層です。

LEVEL 1|ゴール

ブランド連想

頭の中に作りたい状態

比較や検討の前に、無意識に立ち上がる連想。「あの店なら、きっと◯◯」と説明の前に思い出される状態を、最初に定めます。

LEVEL 2|設計図

ブランドコンセプト

狙った連想を再現する、戦い方の設計図

その連想を再現するための一文。施策の「やる/やらない」がこの一文だけで判断できるところまで研ぎます。

LEVEL 3|起動装置

マーケティングコピー

連想を一瞬で起動させる言葉

説明はしません。狙った連想を一瞬で立ち上げる、いちばん短いスイッチを作ります。

この構造を運用する、4つの原則

「正しくて、負ける」を通さない

どれほど美しいコンセプトも、選んだ座席が小さすぎれば目標の数字に届きません。連想の座席は、その大きさが目標のギャップを埋め得るかを数字で審査してから選びます。

戦う場所は、本能で決める

カテゴリーの看板(何を売っている風か)と本音(本当に満たしている欲求)は、ずれています。競合の範囲も差別化の分母も、看板ではなく本音の側で引きます。

突くのは、強みの代償

競合の欠点探しはしません。競合の強みが強みであるがゆえに、構造的に捨てている顧客・場面を突きます。埋めるには強みを捨てるしかないので、追随されません。

捨てる連想を、宣言する

連想は足し算で濁ります。取りに行く連想を1つに絞り、取りに行かない連想を理由付きで先に決める。この宣言が、日々の施策判断の基準になります。

屋号の「音叉」は、この構造の真ん中から取りました。コンセプトという基準音がひとつ定まれば、投稿も、接客も、価格も、誰かが号令をかけなくても同じ方向に揃いはじめる。そして基準音は、どの音でも良いわけではありません。最終回——つまり目標から逆算して、そこに届く音を選ぶ。私は演奏し続ける人ではなく、目標に届く基準音を置いて去る人でありたいと考えています。

この構造を、自社ブランドで回しています

コンセプトワークの実物です。クライアントのものは面談でお見せしますが、自社のものは隠す理由がないので、そのまま置いておきます。読み方は上から——誰の、どんな本音に、どんな連想で応えるか。宛先から3層へ、一本の線でつながっています。

beef by KOH

和牛焼肉店(東京・広尾)|自社で買収・運営

ターゲット
広尾の富裕層——普段の夜も、かっこいい自分でいたい人
インサイト
「今日はいい店に行きたい。でも、肩肘は張りたくない」
連想
いつでも、かっこよくしてくれる店
コンセプト
富裕層の、地元の焼肉屋さん
コピー
最上を、気軽に。

特別な日の高級店か、普段使いの無難な店か。その二択からこぼれる夜を受け止める店です。NYのミシュラン星付き焼肉店で腕を磨いた料理長のカットも、ライブ感あるカウンターも、施策は「最上を、気軽に」に合うかどうかで決めています。

買収から半年で黒字化

Reviewキャッチ

Google口コミ獲得ツール|自社開発・提供

ターゲット
魅力はあるのに、「口コミを書いてもらう手間」の壁を越えられない店舗主
インサイト
「満足してくれているお客様は多いはず。なのに、口コミに残るのはほんの一部。この埋もれた感謝を、放置したくない」
連想
「ありがとう」が、資産になっていく仕組み
コンセプト
口コミ増幅器(アンプ)
コピー
「ありがとう」を、選ばれ続ける理由に変える。

声が残らないのは、お客様が冷たいからではありません。お願いする手間と、書く側の心理的な負担が、感謝を埋もれさせてきただけです。30秒のアンケートとAIの下書きでその壁を外し、「ありがとう」を言葉にします。Googleのガイドラインに準拠した設計です。

コンセプトの先に、渡してきたもの

戦略が目標達成のほとんどを決める——それでも、実装まで降ります。どんなに正しい戦略も、動かなければ数字にならないからです。連想が数字になるまでに必要な道具は、自分の手で作って渡します。

クライアントの支援でも、この3層をそのまま使います。西陣織の織元、日本シェアNo.1の土鍋メーカー、自動車リサイクル企業——業界が変わっても、構造は変わりません。そしてコンセプトを、言葉のまま置いて帰りません。KPIに翻訳し、道具に実装し、現場だけで回り続ける状態にして渡す。その結果が、次の事例です。

代表事例

成果から、さかのぼって読む6つの事例

「最終回から、逆算する。」の流儀にならい、各事例も成果を先頭に置いています。

渋谷IT企業(年商20億・170名)|2017〜2019年|マーケティング組織立ち上げ・責任者

BtoBマーケティング組織の立ち上げ

成果
  • 新規売上10倍、ROI 5倍
  • 22名規模のマーケティング組織をゼロから構築

背景

事業の成長が営業の人力に依存し、マーケティングという機能が社内に存在しなかった。

打ち手

  • インサイドセールス/フィールドセールスを分業設計し、商談化までのプロセスを標準化
  • Salesforce/Marketo/FORCAS/Tableau を導入し、数万行規模のデータ統計解析で意思決定を数字に置き換え
  • セミナー・コンテンツ・広告を一本のファネルに統合し、PLとKPIを自ら管理

同社・B2C事業|2015〜2017年|買収後のマーケティング責任者

高速バス予約ECサイトの成長と売却

成果
  • 売上4倍・集客2倍・CVR2倍・座席在庫10倍
  • 買収価格の10倍で売却

背景

買収直後の高速バス・夜行バスの予約サイト。事業成長と企業価値の最大化がミッション。

打ち手

  • 集客・在庫・UXを一体で設計(バス事業者との提携による座席在庫の拡大、開発部門と連携したCVR改善)
  • 事業KPIを設計し、意思決定を数字で回す体制に

ECサイト管理SaaS|2024年〜現在(3年目・継続中)

営業組織の再設計と「動くKPIツール」

成果
  • 対前年売上130%成長
  • マネージャー層から執行役員を1名創出
  • 支援範囲が営業育成 → 評価制度 → 営業部全体戦略へと拡大し、継続中

背景

事業拡大に伴い営業が属人化。育てる仕組みも、評価する物差しもない状態。

打ち手

  • 顧客タイプ整理 → 勝てる営業シナリオ → 商談プロセスの標準化までを一気通貫で設計
  • 12段階グレードの営業評価制度を設計し、育成と評価を接続
  • マネージャー4名・リーダー5名を育成。現場メンバーには四半期コーチングを設計・実施
  • 振り返り・目標設定・自己分析を型化した営業KPI管理ツールを自ら実装(Google Apps Script 約3,900行のWebアプリ。日次〜四半期×リーダー版・メンバー版の全7シートが実運用中)

フィットネスクラブ(24時間ジム3店舗)|2025年1月〜現在

新店2店舗の立ち上げと3店舗のマーケティング統括

成果
  • 新店2店舗をゼロから立ち上げ、2店舗合計3,272名へ(2026年7月時点)
  • 1号店はグランドオープンから10ヶ月で会員1,391名
  • 既存店を含む3店舗合計5,642名体制を構築
  • 立ち上げ2年目も、月次の純増が4ヶ月連続で目標を上回る

背景

既存1店舗を運営する企業が、新店2店舗を同時期にオープンするタイミングで参画。

打ち手

  • 新店2店舗の立ち上げ集客(プレオープン〜グランドオープンの販促設計、開業後の獲得計画)
  • 商圏・競合を分析し、市場規模から逆算した施策戦略を全体版・店舗別に設計
  • 戦略から週次運用までを単一の管理シートに統合し、KGIレポートを仕組み化
  • 年間キャンペーン企画表・店舗別販促表・LINE・Googleビジネスプロフィール・Instagram広告を一体運用
  • 在籍会員の属性分析と退会理由の分析で、獲得と維持の両輪を設計

税理士事務所(28名規模)|2026年〜現在

マーケ支援 × 生成AI活用基盤の構築

現在地
  • 生成AI活用基盤を受注から約3週間で納品
  • 納品後、月次の運用保守契約へ移行し継続中

背景

講座事業の販促物が整っておらず、社内の生成AI活用も個人差が大きい。

打ち手

  • 商談資料・事例集・トークスクリプト・LINE公式アカウント運用設計書を制作
  • 税務顧問部門の成長戦略を5部構成のマスター資料に設計。自作の戦略資料に第三者目線の検証レポートを付けて納品(欠陥を自ら特定し修正案まで提示)
  • 導入マニュアルの執筆と120分のキックオフ研修まで実施
  • AI業務支援システムの設計書と動く試作を構築(回答範囲の限定・出典の付与・範囲外の断り方まで含むガードレール設計)

農業機械メーカー(創業80年超)|2026年〜現在

市場調査を「自走」でやり切る

現在地
  • 調査を自ら設計・入稿する方式で、総額を約4分の1に圧縮
  • 定量調査は本調査の実施段階。ECブランド戦略は経営承認のプロセスを進行中

背景

主力製品のリニューアルとEC強化。調査会社のフルサポート型見積りが予算を大きく超過。

打ち手

  • 全67問の消費者調査を設計。見分けたい差から必要人数を逆算し、回答品質を確認する設問で読み飛ばし回答を除外する設計を組み込み
  • 社内ヒアリング(全22問)で現場の認識を先に引き出し、外部データから立てた仮説と突合
  • 市場規模を公開データから積み上げ、販売目標の実現可能性を複数シナリオで試算
  • ECブランド戦略と経営層向けプレゼン一式を作成し、プレゼンに同席
実績一覧

その他の実績(新しい順)

2026〜
自動車リサイクル企業(創業40年超)|BtoC集客の戦略設計と実行伴走
ブランドコンセプトを経営層と合意し、サービスを商品化。LP設計(構成・コピー・実装指示)まで完了し、社内担当者が生成AIで制作を自走できる体制づくりまで伴走
2024〜
プリン専門店カフェ|事業成長支援
ターゲット再定義・ブランドコンセプト設計・組織設計。2025年 対前年売上110%成長
2024〜
アパレルメーカー|幹部育成・戦略伴走
マネージャーへの1年間のOJT伴走(事業戦略・PL管理・意思決定の構造化)。支援対象者が事業管掌役員に昇格(役員会承認)
2024〜
木製食器メーカー|経営・マーケ支援
経営目標・PL計画策定、マーケ戦術刷新。売上V字回復
2024〜
西陣織 織元企業|経営・事業仕組み化支援
事業構造整理、PL計画、ブランドコンセプト設計、HP制作、プロモーション支援
2023〜
工務店(注文住宅)|新ブランド立ち上げ
事業ボトルネック分析、競合分析、ターゲット整理、商談・営業導線設計
2023〜
Instagram戦略立案・運用支援(複数社)
日本シェアNo.1キッチン雑貨メーカー、鍼灸院、コスメメーカー等。認知最大4倍成長
2023
大手制作会社|コンテンツマーケティング戦略
2022
観光財団|コンテンツマーケティング戦略(3ヶ月)
サイトカテゴリ再設計、キーワード調査、コンテンツ企画、集客シミュレーション
2022
放送事業者|コンテンツマーケティング戦略(3ヶ月)
2022
日本シェアNo.1 土鍋メーカー|事業承継支援(6ヶ月)
Who/What整理による戦略再構築、ペルソナ・カスタマージャーニー設計。売上増加に貢献
2021
アプリマーケティングプラットフォーム|ペルソナ設計・コンテンツ企画
2020〜22
電子ホワイトボード事業|マーケ/営業戦略・組織構築
Salesforce導入、STP策定、商品戦略、代理店プログラム設計
2020
研究開発レンタルラボ(新コンセプト施設)|マーケティング戦略立案(3ヶ月)
2019
旅行業界マーケティングコンサルティング(4社)
3カ年戦略立案、10万行規模のデータ統合、デシル・RFM・LTV分析、3カ年PLシミュレーション。3ヶ月で役員会承認
企業経営

株式会社バトラー

取締役 兼 マーケティング本部長|2020年5月〜現在|batra.co.jp

「ローカルブランドの進化をデザインする」を掲げ、店舗ビジネス向けのサービス群を自社展開。これまでに4,000店舗以上に関与してきました。支援する側とされる側の両方を知っていることが、コンサルティングの土台になっています。

Instagramチャットボット「AutoReply」

2021年10月ローンチ。事業計画策定、マーケティング戦略設計・実行、組織構築、代理店マネジメント、プロダクト企画・開発連携を担当。

ローンチ1年で3,000アカウント導入、日本シェアNo.1 autoreply.jp

口コミ獲得強化ツール「Reviewキャッチ」

立ち上げ・推進。Googleのガイドラインに準拠した設計が特徴。

reviewcatch.biz

無断キャンセル料請求サービス「Paytry」

完全成果報酬型サービス。1次〜3次の階層を持つ代理店網の設計と契約実務、決済・パートナーポータルの仕組み構築までを担当。

paytry.jp

焼肉店「beef by KOH」(東京・広尾)

自社運営。集客・プロモーション設計、ブランドコンセプト構築、売上分析・改善。

店舗買収後、半年で黒字化 beefbykoh.com
経歴

これまでの歩み

2007〜2009
人材メディア企業(新卒・広告営業)
2009〜2019
渋谷IT企業(年商20億・170名)SEOコンサルタント → 高速バス予約EC責任者 → マーケティング組織責任者
2019
退職後、約半年の旅を経て10月に独立
2020年5月〜
株式会社バトラー 取締役 兼 マーケティング本部長(個人での支援と並行)

1984年生まれ。大阪生まれ・香川育ち。Webマーケティング歴17年。